ひとつの区切り

 先月、貨車が完成しました。昔のブリキの貨車がモチーフです。でも、何故ブリキの貨車がモチーフだったのか・・・。

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 その理由は、「鉄道模型は模型なのか、おもちゃなのか」という私の悩みです。おもちゃとしての汽車の模型をつくりたかったんですよね。小さな汽車を走らせて遊ぶ、そういった営みに純粋な肯定が欲しかったというか・・・。

 しかし、そのような自分を今振り返ると、「模型」や「おもちゃ」といった言葉たちに心が絡まれて、自分自身が物凄く不自由な状態になっていたな・・・と思います。そういった悩みは捨ててしまって、考えすぎずに、小さな汽車をつくることをもっと自由に楽しもう、と思ったのでした。今まで食わず嫌いだったディテールにも徐々に向き合えるようになってきているような気がします。板の裏側に方眼紙を貼り付けて、それを目印にリベットを打つ技法も確立しました。また、先日はNゲージサイズの貨車のブレーキテコを試作してみました。

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 この真鍮製の貨車、そして今までの作品たちは、自分の昔の一つの時代、一つの区切りにしたいと思います。

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