ケースから出して眺めてみる。第一印象は、「ミニチュアとして非常に整っているなぁ・・・」というものでした。作り込みがとても緻密で、あぁ「鉄道模型」してるなぁ・・・と。私はしばらく、D51の模型を眺めていた。
すると一瞬、D51の模型から実物の面影が見えた。模型なんだから当たり前の話かもしれないけれども、本当に、実物の姿が見えた。そしてその後も眺めているうちに、実物の面影が見える瞬間がどんどん増えていった。
・・・でも、どうなんだろう?自分の思う「実物の面影」って本物なのか?
私はD51を写真や公園、復活運転でしか見たときがない。戦前〜戦後にかけての現役時代の息づかいを、私は知らない。つまり私の「D51のイメージ」は虚像であって、私は永遠に「本当のイメージ」を抱くことはできない・・・。
でも、今日肉眼で見たKATOのD51の模型は、確かに美しかった。現役時代のD51を知らない自分には、何が模型として「正解」なのかは分からない。けれども、大丈夫。自分がこの模型を美しいと感じたことは、確かなことなのだから。