山月記の読み返し

 山月記は、私がKKCへの入会を申し出るときに背中を押してくれた本でした。山月記の内容をかなりざっくり説明すると、詩を極めるつもりだった主人公が色々あって虎になってしまった話で、物語中ではそんな主人公の苦悩が描写されています。

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 その主人公の台詞の中でも、

「己の珠に非ざることを惧れるが故に、敢えて刻苦して磨こうともせず、〜」

という台詞が自分の中で印象に残っています。この台詞を自分なりに解釈すると、

「私(主人公)は、仮もしに自分自身に(詩の)才能が無かったときにそれが浮き彫りになるを恐れて、(自分の作品を進んで人に見せたりして)自分の能力を磨こうともしなかった。」

といった感じになります。

 改めて読んでみて今の自分を省みると、それは自分自身にもとても当てはまるなぁ・・・と思いました。自分は、恥をかきたくないがためにそれっぽい理屈を並べていたことが多かったな・・・と深く反省・・・。簡単な作品をちゃんと(ディテールや塗装、レタリングまで)完成させて世に出して、至らなかったところはちゃんと恥をかいて悔しくなる経験をしっかり積んでいきたいと思いました。簡単なキットをちゃんと組んだりとか・・・。

 でもまぁ、体調のこともあるので、自分のペースで模型と向き合っていきたいです。あと、山月記も時々読み返そうと思います。